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インタビュー “有機の里”で、
地域の独自農法から
先進技術まで
多角的な学びが得られる

農業を学ぶ

丹波市立 農(みのり)の学校

PROFILE
農業を学ぶ

丹波市立 農(みのり)の学校

2019年兵庫県丹波市にて開校。新規就農を目指す人を対象に、有機農業の栽培技術や農業経営を1年間で学ぶ全日制学校。農業次世代人材投資資金(準備型)の研修期間として認定済。
お話を伺った方:丹波市農業振興課・寺内みなみさん/指定管理者 株式会社マイファーム・萩原航さん

設立の経緯を教えてください。

丹波市の主な特産品は、大納言小豆、丹波黒大豆、丹波栗。中でも市島町は、40年以上に渡り有機農業が続く“有機の里”として、ブランド力が高い地域です。そのため、Iターンで就農希望の方も多くいらっしゃるのですが、Iターンゆえに馴染むのが難しく、この地域ならではの農業のコツなどを習得する前に挫折してしまうことから、農業の担い手不足が大きな課題でした。そこで、一つの手段として丹波市の中で研修施設を立ち上げ、知識や技術の習得を通して地域と交流する期間を設ければ、卒業後もうまく定着するのではないかと考えたんです。運営に関しては、かねてより教育事業に取り組まれていた株式会社マイファームさんを指定管理者として指定することになりました。

農(みのり)の学校の特徴は?

丹波市立であり、民間企業が運営し、有機農業をメインに学ぶ全日制の学校としては全国で初めての事例です。地域にある公立農業校では、その地の慣習に基づいた知識や技術を体系的に学ぶことが多いようです。しかし、そこに民営企業が入ることで、例えば「農業×IT」や「農業×IoT」など、慣習にしばられない先進的な学びの提供が可能です。また、丹波市立だからこそ協力いただける農家も多く、丹波の有機農業に従事している方に、特産物の独自手法を教わる「地域マスター農家研修」や丹波での生きる知恵を学ぶ「なりわい講座」も実施しています。また、農業次世代人材投資資金(準備型)の認定を受けた研修機関ですので、国から年間150万円の補助金を得られたり、移住にあたっての補助金が丹波市から出るなど手厚いサポートも魅力です。

カリキュラムはどんな内容ですか?

技術・経営・販路の3つを軸に、座学と実習を併せて年間で1216時間のカリキュラムを組んでいます。学校では、1.5ヘクタール(11筆)の農地を用意しており、そこで実際に作物を育てています。学校からの指定作物もありますが、経営術を学ぶため、基本的に作付け計画は講師と学生が一緒になって考え、希望を反映します。
授業では、有機の無農薬栽培をメインで教えています。それにより、作物の成長段階で食物生理などがダイレクトに観察することができます。虫が付く理由や枯れてしまった理由が分かり、深い学びにつながります。丹波市の特産物については、地域の農家さんに教えていただくなど、多角的な知識を習得します。年間を通して、多品目で季節に応じた野菜を栽培できるので実践的な農業体験が可能です。

現在、どんな方が通っていますか?

現在の生徒は14名です。年齢層は、20代から60代となっており、最年長の方は67歳です。完全な農業初体験の方から、以前は他の農業学校に通っていて、もっと深く学びたいということでいらっしゃった方など、入学理由はさまざまです。ここまで幅広い年齢層で、異なるバックボーンをもった生徒が集まる学校はなかなかないのではないでしょうか。卒業後の進路としては、20代の方は法人への雇用就農を希望していて、60代の方は個人的に楽しむ農業を目的に、30代~50代の方は独立就農を考えている方が多い傾向です。独立するにも、地域に溶け込んだ方が有利なので、当校を選ばれたようです。卒業後の進路について、丹波市で就農したい人には、農地を貸していただけるよう丹波市から農家に相談にいくなど全面的にバックアップしています。

最後に、農業を志す方にメッセージをお願いします。

農の学校での1年間は、自分自身が本当にやりたい農業のかたちや将来の道を探っていける有意義な時間になるはずです。当校では、限定的な学びに終始せず、広い視野で多くの選択肢の中から、どのように自分の道を開いていけばいいのかを見極めていただけます。 (萩原さん)
開校して間もないですが、卒業後もこちらに定住を希望される方には、丹波市側からもさらにバックアップしていける体制を整えていきたいと考えています。市が所有する情報やコネクションを活用し、支援を行っていくので、農地の紹介から住居に関する相談まで積極的に頼ってください。(寺内さん)

※内容は取材当時のものです。

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