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インタビュー トマトとイチゴの生産・
販売を軸に独立就農し、
観光と飲食の事業も展開

農業法人に就職・転職

株式会社 株式会社淡路の島菜園代表取締役・大森一輝さん

PROFILE
農業法人に就職・転職

株式会社 株式会社淡路の島菜園代表取締役・大森一輝さん

大森一輝さんが2008年に淡路島北部に独立就農し、2014年に法人設立。計一万七千平米の栽培面積によるトマトとイチゴの生産・販売事業をメインに、2019年2月オープンの「グリナリウム淡路島(GREENARIUM awajishima)」を中心とした観光・飲食事業も展開しています。

農業法人設立の経緯を教えてください。

大規模な有機農業法人と有機肥料の老舗での業務を経て、2008年で独立就農しました。2014年に法人化し、現在に至ります。独立の前に会社員として、千葉、群馬、静岡で農場と事業の立ち上げを経験できたのは、私のキャリアの特徴的な部分だと考えています。農業は基本的に、同じ土地に根付いて取り組むものですが、私は会社員という立場で複数の土地を体験することができました。場所が変われば日射量や温度も違ってきます。そういったなかで栽培の原理原則を学び、予算組みや作付け計画といった経営のノウハウを身につけられたのは独立する上で強みになりました。
大企業の農業参入や送料の値上げなどもあり、独立就農には高いハードルがあります。まずは農業法人からの新規就農を私はオススメします。

独立就農の地に淡路島を選んだ理由を教えてください。

品目は前職で栽培していたトマトに決めていたので、「トマトを栽培しやすく売りやすい土地」を基準に土地を探しました。いくつかの土地を巡るなかで、太平洋ベルト沿いであること、瀬戸内海であること、加えて農業用ハウスの空きができ始めていたことから、淡路島の北部を農場に選びました。明石海峡大橋を渡ればすぐに都市部へ行けるので、物流の面でもベストな土地だったのです。
私のような農家とは無縁な家庭で育った独立就農者は、土地を自由に選ぶことができるというメリットを最大限に活用すべきだと考えます。つい好きな土地を農場に選んでしまいがちですが、栽培に適していない環境だったら元も子もない。トマト栽培による独立という目的を設定し、成功させるための逆算の上で選ぶべきなのです。

事業内容を教えてください。

トマトとイチゴの生産・販売が主な事業です。トマトの栽培から始めて、ある程度の量を安定して収穫できるようになったところで、3年ほど前からイチゴの栽培もスタートさせました。トマトばかりでは先細る危険があると感じ、品目を増やしたのです。結果的に現在ではイチゴが一万平米、トマトが七千平米と、イチゴの栽培面積がトマトを凌ぎ、兵庫県で最大のイチゴ農家になりました。
また、2019年2月に「グリナリウム淡路島」という観光施設をオープンして運営しています。宙に浮かぶイチゴを採りながらハウス内でピクニックができる、新しいイチゴ狩りのスタイルを提供しています。施設にはレストランとショップも併設し、野菜を堪能できるメニューを多数考案しています。

淡路の島菜園の社風を教えてください。

現在、11名の従業員が働いています。社員は全員が高いモチベーションを持っており、おかげでキーコンテンツの生産に加えて、観光や飲食にも事業を拡大できています。淡路島は地方でありながら人口が増え、外部からも観光客がたくさん入ってくる全国的にも珍しい環境。それならばと観光施設を立ち上げ、続けてレストランにショップにと、面白そうなものを見つけては仕掛けています。そしてそれらから生まれた利益をプールし、また次の事業に全員でトライ。もはや自分たちが農業法人なのかわからなくなっていますが(笑)、自由度のある仕事を楽しめるのは独立の醍醐味だと感じます。もちろん、自由の裏側には責任も伴うので、その部分まで楽しめる人にこそ向いているのではないかと思います。

最後に、農業を志す方にメッセージをお願いします。

農業にはさまざまなスタイルがあり、新規就農者は自分にフィットするスタイルを選ぶことができます。しかし、どうしても最初に入った農業法人や習った農家に引っ張られ、最初の感触で「農業は向いていないな」と感じてしまうケースが多くあるようです。それではあまりにもったいないので、いろいろな農業法人を研修的に体験して回るべきだと伝えたいです。私は採用面接をする際には「よその農業も見たほうがいいよ」と必ず勧めますし、その上で入社してくれるのなら経営側としても喜ばしいことです。
農業はまだ外部からの人材があまり入ってきていない産業です。経験を活かして新しいことに挑戦したいという人に、納得感を持って就農してもらえたら嬉しいですね。

※内容は取材当時のものです。

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