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先輩たちの農業スタイル

6次化農家の紹介

ホトトギスファーム 代表 吉原修蔵さん

プロフィール
幼少のころは東京都北区赤羽で過ごす。小学校時代はイラン、スペインでの日本人学校生活を経て、文京区立林町小学校を卒業。その後、エジプト、カリフォルニアに住み、アメリカのレッドランズ大学で数学専攻の傍ら、ギター、合唱、写真、フリスビー、バックパッキング、探鳥などにはまる。2002年に大学院中退後、一時帰国して結婚。古民家で自給的な暮らしをしていました。パン屋ホトトギスとしてパン製造をやっていたが、現在はグルテンフリーの焼き菓子の製品開発・製造のほか、鶏の世話や地鶏製品の開発、農作業全般を行う。マルチタスクが苦手なために経営雑務に追われてど忘れちょんぼをやらかすときも多く、社長力アップが当面の目標。

自家栽培の農産物でつくる焼き菓子 ~農園菓子工房ホトトギス~

水稲、黒豆、季節の野菜の生産、そして卵肉兼用の地鶏養鶏をやっています。2005年に今の住まいに来たとき、家の前のほんとに小さな田んぼに初めて手植え。鍬で耕して、肥料もろくにやらず、秋には鎌で刈り取り。手作業で初めてのお米を収穫。その後、自家消費やパン屋の材料にするなど、面積は増えて栽培する作物も増えました。今の目標は、より栽培技術を磨くこと、そして農業単体での経営の基礎をつくること。日々模索しやっています。

栽培方法と良い物を作るために大切なこと

栽培方法は環境にできるだけ配慮した有機循環農法です。専門的な話になりますが、具体的には化学肥料や農薬のみにたよらず、カバークロップ、緑肥や堆肥に、米ぬかや菜種粕などの有機肥料を使い、ミネラル肥料や微生物を活かした自然の摂理に矛盾しないやり方を取り入れています。緑肥を使った抑草方法のほか、虫の害や病気などの対策としては、微生物農薬のbt剤やお酢、石灰などの有機認証対応の農薬を使用する時もあります。作物の栽培は本当に難しく、何を使うか、使わないか、はよい農産物をつくるためのホンの入口にしかすぎません。種蒔きのタイミングや品種選び、水やりから収穫方法に、肥料のやりかたや土づくりなどまだまだ学ばなければならないことは沢山あります。

良い物を作るには作物としての美味しさ、健康・安全などはこのような生産面での取り組みがきちんとできていれば自然と結果的についてくるものでもありますが、有機だから...無農薬だから...ではなくキチンと生産物の良し悪しを評価し、それを次の栽培に繋げていくことが、よりよい品質のものをできるだけ環境負荷の少ない方法で栽培するためには大切になってくると思います。

ここ2,3年、農園菓子工房ホトトギスではグルテンフリーの菓子製造、主に「米粉のブラウニー」を中心に、原材料となる米粉や黒豆などを栽培しながら、主に自然食品店や雑貨店向けへの卸売というスタイルの複合型農業を行ってきました。

主原料となる米粉は県内の製粉施設で気流粉砕式製粉で微細粉加工したものを使い、小麦が食べられないアレルギーを持つ人でも安心して食べることが出来る様、農園菓子工房で作っているのはすべて小麦アレルギー対応のものです。小麦粉を使っているものと比べてもよりおいしいと言われるようなもの、材料の制限をまったく意識しないような満足感のあるものを目指しています。アレルギーのある方も、無い方も、文句なしに美味しく食べていただけるもの、そういうものを自給的材料を使って作ります。

これからの2つの目標

経営面では、夏場に売上が落ち込んだり、人手の確保で困ったりしながらも、どんどんと新しいフレーバーをつくったり、生産設備を整えながらやってきましたが、いろいろと事業を進めていくにつれ、2点、物足りないというか、これはやっていかねば、と思う目標が見えてきました。 

ひとつめは、農業生産。本格的に農作物の生産に取り組みたい。理由は2つあって、事業的に純粋な作物の栽培のみでも回っていくような仕事にしたかったこと、加えて、中山間地で非効率とされる土地利用型作物の栽培を通して地域の環境保存への貢献を実証してみたかったことです。具体的には、稲作偏重の農業から、黒豆やオーツ麦、ひまわりやナタネといった油作物など新しい栽培技術や機械化によって大幅な効率化が見込めそうであり、かつユニークな国産原料として加工用途の需要が見込めそう(もちろん自社加工ふくむ)だというものです。2018年2月には除草機やトラクターといった機械を導入し、今後の規模拡大に向けてスタートを切ったところです。

もう一つは、直営店。卸販売中心で、イベント出店もたまーにしか出ていないというコソコソした営業方法だけではなく、やはり直接お客様とやりとりのできるお店を開店したいと思ってます。こちらは今まさに進行中で、焼き菓子以外にサラダを中心としたテイクアウトのおそうざいのカフェデリを計画しています。自社栽培の旬野菜を中心に、つながりのある農家から、自分が「好き」と感じた材料やメニューをじゃんじゃん投入し、早朝のコーヒーから居酒屋メニューまで、農ある暮らしの豊かさとは何かという問いに対する答えとなるような店を作っていこうと。2018年10月オープン予定です。

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