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先輩たちの農業スタイル

田舎暮らしにあこがれ農業をスタート

杉村 翼さん(34)

プロフィール
東京出身34歳。2010年栃木県那須烏山市で就農し、現在8年目 1ha弱の畑で60品目の野菜を有機農法で栽培。野菜のほかに自家用の米や麦を栽培し、鶏やハチを飼い、味噌・酢・醤油・梅干しなどを手作りしています。 

農家になるまで

田舎暮らしに憧れて20歳で大学を中退し沖縄へ。宮古島のゲストハウスで働きました。毎晩お客さんと泡盛を飲みかわす日々を2年半送りました。とても楽しい仕事でしたが、観光業に疲れ東京に戻りました。そんな時アルバイト先の「農家の台所 国立ファーム(飲食店 現在は閉店)」でお店に野菜を卸している北海道の農家さんがお手伝いしてくれる人を探していて、「これだ!」と思い北海道行きを決心。これが農業との最初の出会いでした。雄大な自然の中で過ごした半年間で農業に魅了され、自分の生業は農業だと確信しました。子供の頃から有機野菜を食べて育っていたこともあり、興味は自然と有機農業へ。インターネットで研修先を探し、ご夫婦で有機農業を営む埼玉県の「野の扉」という農園の研修生となりました。ここで野菜栽培を1から学びました。1年半の研修後、独立就農することを決め、就農地探しを開始。最初は役場などの情報を頼って探しましたがまったく手ごたえなし。そこで知り合いを頼って自分の足で動き回っていると、偶然立ち寄った栃木県那須烏山市で年齢の近い移住者と意気投合。その人が地元のじいちゃんを紹介してくれました。そのじいちゃんが家賃1万円の家とただで貸してくれる畑を見つけてくれて、現在のこの地に就農しました。就農時の手持ちの資金は120万円と中古軽トラとおんぼろトラクターのみでした。 

60品目の野菜を有機農法で栽培中60品目の野菜を有機農法で栽培中

販売方法

野菜の販売は、野菜を詰め合わせたセットを作り、定期的に野菜をとってくれる会員さんにお届けするという販売方法がメイン。他には自然食品店に卸し、余ったものは地元スーパーの産直コーナーで販売しています。以前はマルシェやレストラン出荷もしていましたが現在はやめました。(マルシェは1日中店番をしていなければならず拘束時間が長すぎること、またマルシェに来る人と野菜セットを買う人の層は異なることに気づき、宣伝効果が少ないと感じやめました。レストラン出荷はこちらの都合で野菜を詰め合わせることのできる野菜セットと違い、細かいオーダーに対応するのが大変なのでやめました。1人で収穫から出荷まで全てやっているので最短の動きで最大の利益が出せる方法を常に模索しています。) 

野菜セットにして個人宅配。 年々お客様が増えて現在は約100軒!野菜セットにして個人宅配。 年々お客様が増えて現在は約100軒!

これまでの道のり

1年目は厳しい年でした。貯金は就農準備にほとんど使い果たし、春からの野菜の収入を期待していましたが、東日本大震災の風評被害を受け、野菜セットはほとんど売れず、地元のスーパーの産直コーナー(とても低価格)の販売に頼るしかありませんでした。この年はお金にとても苦労しましたが近所の人からお米をわけてもらい、そのお米と自分で育てた野菜だけを食べて暮らしていました。2年目以降少しずつ野菜セットのお客さんが増え、産直での販売のコツも掴んでいきます。しかし2年目もまだまだ貧乏生活。3年目には野菜セットもそれなりに増え、この年から始まった国の就農支援制度で年間150万円もらい、めだたく貧乏生活も脱できました。それ以降も年々お客さんの数は増え、6年目には自分が出せる野菜セット数の上限に達しました。

なぜ野菜セットが順調に増えていったか?HP作成をプロに頼んだり、FBで宣伝したり、ブログを根気よく書いたり、また都会の人向けに野菜を綺麗に洗って袋詰めするようにもしました。こういった細かなことがお客さんが増えた一因になっていると思います。しかし野菜セットが増えていった一番の要因は野菜の質の高さだと思っています。良いものを作れば、口コミで広がると言う事も実感できました。

質の高い野菜は研修先での栽培技術の習得のおかげだったと思います。有機農家は野菜を上手に作ることに力を入れる農家もいますが、難しい農法に挑戦したり、環境へ負荷をかけないやり方を追求する農家さんも多いです。研修先を探す際は、ぜひ自分の目指す農家像に近い農家さんを探してください。研修先を決める前には畑見学をするのがおすすめです。またはその研修先農園を卒業した人の畑を見学しに行くのもいいかもしれません。 

研修中に研修先農家さんから印象的なことを言われました。「理想の暮らしの追及は、生活の余裕があってはじめてできるものだよ」実際に自分でも痛感しました。食べていくことにいっぱいいっぱいだった1・2年目は田舎暮らしを楽しむどろこではありませんでした。少しずつ売り先が増え、仕事の機械化、効率化が進んできた3・4年目から自家用米の栽培をはじめたり、鶏を飼い始めたりできるようになりました。5年目には収入も安定したので週休2日にして趣味に使える時間をつくり、年に1・2回長期休暇をとり海外旅行に出かけるようにもなりました。旅行中の苗管理は近所の小学生に頼んだり、友人に頼んでいます。そして8年目の今年は近所の土地を買い、家を建てています。土地は同じ知り合いのじいちゃんから破格で売ってもらいました。家は友人の大工さんにお願いしています。年々新しいことが始まり、わくわくが尽きません。 

憧れの田舎暮らしを農業で実現!&年に1・2回長期休暇を取り海外旅行にも!憧れの田舎暮らしを農業で実現!&年に1・2回長期休暇を取り海外旅行にも!

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