農業を仕事にするきっかけに。 新・農業人フェア  入場無料・予約不要・服装自由・入退場自由  2014年度、農業に興味のある方が8,188名(のべ)来場!  1,046(のべ)もの団体が全国から出展!(全7回開催)  農業に興味を持ち始めたのは1年前。そんな自分も、無事収穫を迎えました。

どんな人が働いているの?

異業種から農業を始めた3人の先輩の事例を紹介します。

新聞記者から34歳で就農!独立目指して研修中!流通業界から26歳で就農!
人生のやりがいを求めて選んだ、農業の道。都会出身者だからこそ、出来ることに取組む。
安藤 寿人さん
安藤 寿人 さん(40歳) 自然農園運営
新聞記者として11年勤めたあと、京都で公務員も経験。「最前線の現場で働きたい」という思いから、農業に興味を持つ。自然との知恵比べに魅せられ、有機栽培に取り組む農業人。

※この記事は2013年度に取材・作成しています。

ニュース現場の最前線から、“自然を相手にした知恵比べ”の仕事へ。

佐久甲州街道を折れ、山側に道を駆け上がる。集落を抜けた先、長野県南佐久郡佐久穂町畑、佐口の界隈には、地名が示す通り稲穂が揺れ、畑が連なる一帯がある。

そこで「空やさい」を屋号にした有機栽培の自然農園を営んでいるのが、安藤さんである。
都会で新聞記者として11年を過ごし、京都で公務員も経験。伝統工芸なども盛んな地で安藤さんが考えたのは、そこからの人生のやりがいをどこに見つけるか、だった。

「新聞記者時代も、ニュースの現場の最前線にいました。ですから、次に選ぶ道も現場感のあるものを、と思っていました。京都で触れた、伝統工芸の職人さんたちのものづくり-ひとつのものを追求する職人魂には、大きな影響を受けたと思います」

安藤さんが選んだのは、農業の道。自然を相手に知恵比べをする仕事は、クリエイティブであり取り組み甲斐があると思えたのが、その理由だ。

はじめる土地を選ぶことが出来たのも、後押しとなった。長野県を選んだのは、農業県であり新規就農者を積極的に誘致していたこと、そして高原のイメージの良さがあってのことだという。

農業大学校に入学し、修了後は地域の新規就農研修生を受け入れている農場で実務を学んだ。
独立後、安藤さんが選んだのは有機栽培による野菜の育成だった。

「強いこだわりがあって有機を選んだわけではありません。農業を続けていくためには何か強みとなるものを持たなければ、と考えた末に、おいしい野菜を作るための手段として選択しました」

自然の力の大きさを知る。
農業人は、自然が育つことを手助けすることが仕事。

安藤さん夫婦が一目惚れした田園風景 安藤さんの農業人生活は、2013年で2シーズン目を迎えたばかりだ。
「いまだに、植物の生命力には驚かされることばかりです。人が手をほどこすことをはるかに超える何かを、自然は持っていることを痛感します。ですから、私の正直な感覚は、“野菜を育てる”と言うよりも“野菜が育つのを手助けする”という感じ、でしょうかね。
農薬が使えないため雑草を取る手間が欠かせませんが、野菜の生命力を信じて、思いを込めて手助けする、という感覚です」

また、野菜が育つ環境である畑作りでも、手間は欠かせない。
「新規就農の場合、土地を保有していない人がほとんどですから、それまで長い間耕作が放棄されていた畑からスタートするケースが少なくありません。実際私もそうでした。そのような土地の場合、水はけが悪いなど何らか耕作されていない理由があります。しかし、そうした土地でも知恵や手間をかけることで甦ることが多くあり、いわゆる“育土”の手間をかけることも、私たちのような新規就農者が通る道と言っていいでしょうか」

持てるものをフル動員して、農業に事業として取り組む。

収穫したキュウリにその場でかじりつく農業体験の子どもたち 都会出身者だからできることに取組む。

安藤さんの丹精の賜物である野菜たち。ビニールハウス内では丸々と大きなトマトが実り、露地の畑ではオクラやキュウリ、ピーマンなどが夏にもなれば出荷のタイミングを迎え始める。それらを詰め合わせた野菜のセットは、「空やさい」のブランドでお客様に送られる。

「野菜を育てるのに必要な知識は、主に理系的な知識でしょう。それに対して、野菜を販売する相手を探し、収支を把握し経営していくために必要なのは、文系的な知識。それらを総動員し、これまで培った人脈を活かし、取り組んでいくのが事業としての農業ですね」

安藤さんは時折、「空やさい」ブランドのお客様を畑に招き、お子さんとご家族に農業体験の機会を提供したり、バーベキュー会を催すなどして親睦を図っている。そのメンバーには、安藤さんが高校時代所属していたラグビー部の仲間たちや、京都時代に交流を持った方などが存在する。

「都会出身の就農者として、出来ることをやっていこうと考えています。農業体験やバーベキューは、旧交を温める機会であることももちろんですが、いわゆる“田舎”を持たない都会の皆さんに、帰ることの出来る“田舎”の場を提供したいという思いも込められています」
事業として継続的に取り組んでいく意志も、そこには込められているようだ。

「新規就農に関しての助成は、私も受けています。しかし、効率ばかりを追求した結果、ついてこれなくなった農家があり、それを助成金などが支えることで農業界の力が弱まったこともあるのでは?と思うところもありますので、事業として農業を継続させることにも全力で取り組み、成功事例となるよう努力することも自分の使命だと感じています」

夫婦円満の方法。そして田舎で暮らすこと。

夫婦で力を合わせたからこそ苦労を乗り越えることができた 安藤さんの奥様も、同じ地で農業に取り組んでいる。しかし、栽培している作物は米とジャガイモであり、安藤さんとは全く違ったものに取り組んでいる。

「農業は個人事業主的な側面の強い仕事ですから、夫婦と言えども同じものに取組むとどうしても意見が衝突してしまいます(笑)。ならば、まったく違うものに取り組んで、お互いのノウハウを交換するほうがいいと思い、そのような形になっています」

取り組む作物の違いはあれど、天候や自然との知恵比べ、有機栽培に関する発見などでは共有できるノウハウもある。互いに教え合いながら、農業人としての道を歩いているのだ。
生活の基盤として、二人で移り住んだ南佐久郡。その生活をどのように感じているのだろうか。

「もう慣れましたが、最初は夜の静かさに驚きました。人工の音が、一切聞こえない静寂。都会ではあり得ない状況ですね。また、地域の催しにも積極的に参加しています。40歳以上が参加できるソフトボールチームに参加することから始めました。野球やったことなかったのにピッチャーを任されたのですが、運よくそれから集落対抗の試合で連勝していまして・・・これで、集落の皆さんにだいぶ受け入れて頂いたようです(笑)。都会を引きずらず、こちらの人間になること。一方で、都会出身者だから出来ることも、徐々にやっていくこと。そんな形で、私らしい農業が確立していけたらいいですね」

就農までの道


大学卒業後、新聞社に就職。11年間の記者生活後、京都市の産業観光局等で、伝統産業振興に取り組む。
一念発起をして、農業の道に進むことを決意。長野県農業大学校で1年間学んだ後に、長野県の里親制度を活用して農家での実地研修。1年後、独立を果たす。

この1年間の過ごし方とモチベーションの変化


農業は1年間を通しての自然との対話なので、気を抜ける時は余り無いんです(笑)。「何月に収穫するために、いつから畑づくりを始めて・・・」というように、常に逆算で計画を立てる必要があります。ただ、収穫が始まる夏季はやはりテンションが上がりますね(笑)。
収穫が一段落した後も、次年度の生産計画などをワクワクしながら考えています。年間を通して、クリエイティブな挑戦を出来ることが、この仕事の一番面白いところですね。

初期の1年間で必要な費用 約300万円


私の場合は地域の方々に恵まれたこともあり、トラクターやビニールハウスなどを中古で手に入れることが出来ました。道具などは、こだわりはじめるとキリが無いです(笑)。食費は、基本的に自分の畑から採れたものを食べるので余りかからないですが、魚や肉などはもちろん購入しますね。あと、この辺りの地域は冬の寒さが厳しいので、水道管の凍結を防ぐ電熱費など、地域独特の光熱費がかかってきますね。
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主催

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後援

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協賛

全国農業会議所・全国新規就農相談センター 日本農業法人協会 日本政策金融公庫